経産省:JIS、サービス分野に拡大 罰金引き上げ

2018/01/10 20:18 

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 経済産業省は10日、工業製品の品質基準を定める日本工業規格(JIS)制度の改正案を公表した。JIS規格の対象を現行の工業製品からサービス分野に拡大。神戸製鋼所の品質データ不正問題を踏まえ、JISマークの虚偽表示など悪質な違反をした法人に科す罰金を「100万円以下」から「1億円以下」に引き上げる。

 日本はJIS規格の対象が工業製品に限られるため、サービス分野で一定の品質を保証する基準を作る取り組みが遅れていた。このため、観光や教育など国際標準化機構(ISO)の定める国際規格と同じ範囲に対象を広げ、日本企業のサービスの規格をISOの国際規格作りに反映できるよう後押しする。サービス分野の規格を持つ欧米に対抗し、日本企業の海外展開をしやすくする狙いがある。

 制度を定める法律の名称も「工業標準化法」から「産業標準化法」に改め、改正案を今月召集の通常国会に提出する。

 一方、罰則強化はJIS認証を取得していないのにマークを表示した企業などが対象。神戸製鋼のように規格を満たさない製品を出荷した場合は対象にならず、省令に基づき認証取り消しとなる。今回の罰則強化は一連の不正の再発防止には直結しないが、厳格な対応を打ち出すことで、JIS制度の信頼性を高めることを狙う。

 また、国の指定した民間団体が規格案を申請した場合、経産省の審議会の審査手続きを省略。規格制定までの期間を従来の1年程度から3カ月程度まで短縮する。【中井正裕】

 ◇JIS制度改正のポイント

・法律の名称を「工業標準化法」から「産業標準化法」に変更

・JIS規格の対象を工業製品からサービス分野に拡大

・新たな規格の審査手続きを省略し、制定までの期間を短縮

・悪質な法律違反をした法人に対する罰則を強化

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 ◇ことば・JISとISO

 日本工業規格(JIS)は工業製品の性能や形状などを定めた日本の国内規格。工業標準化法に基づき、経済産業省の審議会「日本工業標準調査会」の審査を経て、国がJIS規格を制定する。民間の認証機関から規格を満たしていると認証を受けた製品にはJISマークが表示できる。ISOは、スイス・ジュネーブに本部を置く非政府組織「国際標準化機構」が定める国際規格。ISOに参加する163カ国の専門家が委員会で規格案を検討し、参加国の投票で決まる。工業製品だけでなく、サービス分野や環境保全、食品安全を確保するための組織管理(マネジメント)体制などの規格がある。民間の認証機関の審査に合格するとISO認証証明書が発行される。

毎日新聞

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