不正融資問題:商工中金改革 民営化「4年後判断」提言

2018/01/11 11:19 

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 ◇有識者検討会

 大規模な不正融資問題を起こした商工組合中央金庫(商工中金)のあり方を検討する経済産業省の有識者検討会(座長・川村雄介大和総研副理事長)は11日午前の会合で、今後4年間で経営改革を進めたうえで完全民営化の実現が可能かを判断するよう求める提言案をとりまとめた。不正融資の温床となった国の融資制度「危機対応融資」を縮小して中小企業の育成支援に注力することや、経営を監視する第三者委員会の設置など、経営体制の見直しと業務内容の転換を求めた。

 所管する経産省は提言を踏まえ、具体的な改革の内容を検討する。

 検討会は、不正が集中した危機対応融資について融資期間を原則1年、最長2年に限定し業務を大幅に縮小すべきだとした。改革の進み具合をチェックする独立性の高い第三者委員会を設けるほか、厳しく経営を監視するため現在は取締役7人中1人の社外取締役を過半に増やすよう求めた。

 引責辞任を表明した元経産次官の安達健祐社長の後任には現場に精通した人物を選ぶよう求めている。

 商工中金は政府が46.5%の株式を保有。2008年に株式会社化した際、5〜7年後の完全民営化を目指したが、その後のリーマン・ショックや東日本大震災の影響を受けた中小企業の資金繰りを支えるなどの理由で無期延期となっている。検討会は今後4年間に集中的に業務改革を進め、新たなビジネスモデルや危機対応融資の対応を検証し、「完全民営化の実行を判断する」よう求めた。

 商工中金では、大規模災害などで経営が悪化した中小企業の資金繰りを国が支援する危機対応融資を巡り不正融資が発覚。全国のほぼ全店舗で約4800件の不正融資が行われ、職員444人が関与していた。経産省などは2度にわたって業務改善命令を出している。【浜中慎哉】

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 ◇商工中金の在り方についての有識者検討会の提言案・骨子

・4年後に完全民営化の実現の可否を判断。この間に新たなビジネスモデル構築

・中小企業の再生・育成業務に注力

・危機対応融資は縮小し、融資期間は原則1年に

・経営を監視する第三者委員会を設置

・取締役会の過半数を社外取締役に

毎日新聞

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