AKB48“鬼軍曹”が地獄の特訓に込めた熱すぎる想い

2018/04/17 21:53 

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牧野アンナ氏がAKB48の劇場公演をプロデュース(C)ORICON NewS inc.

 人気アイドルグループ・AKB48が17日、東京・秋葉原のAKB48劇場で牧野アンナプロデュース『ヤバいよ!ついて来れんのか?!』公演の初日を迎えた。

【写真】地獄の特訓に耐えたメンバーが躍動

 ヤンキースの田中将大投手、落語家の春風亭小朝らが手がけてきた著名人プロデュースの新公演を担当するのは、安室奈美恵も在籍していたスーパーモンキーズの元リーダーで振付師の牧野アンナ氏。AKB48がブレイクするきっかけとなった10thシングル「大声ダイヤモンド」(2010年)から振付師となった牧野氏は、代表曲「ヘビーローテーション」、ヒット曲「RIVER」「ポニーテールとシュシュ」など数々の振付を担当してきた。

 かつて、SKE48の劇場公演で「ピノキオ軍」のダンスレッスン中、松井玲奈が腰を痛めて倒れたものの、止めずに続けたことから、ファンの間では「鬼軍曹」とも呼ばれ、メンバーからは信頼され、怖れられてもいる存在。プロデュース公演を依頼された当初は固辞したというが、「もっとやれるのにやれてない子がいっぱいいる。一回本気で向き合って、死にものぐるいで頑張って、どこまで自分ができるのかを突き詰める経験をさせたい」として引き受けた。

 4月3日にメンバーが発表され、振り入れをして仕上げまでに「実質1週間あるかないか」というタイトなスケジュール。メンバーを集めたレッスン初日のパフォーマンス後、牧野氏は「これは本気でいかないとダメだな」と頭を抱えたという。牧野氏の目には「いろんな悩みを抱え、どう頑張っていいかもがいている子が多く、自分が自分をあきらめてしまっている」と映った。「まず本気になることを知りなさい。本気になって一生懸命やった積み重ねの先に本当に楽しいという達成感が待っている。もう一回自分を信じて、“もうこれ以上無理”だと思う自分を超えていくこと」をテーマに掲げた。

 引き受けたからには「AKB48に影響を与えられるような公演にしたい。ファンの方が胸震わす、一生忘れられないような記憶に残る公演にしたい。そして彼女たちが誇りに思える、これを機に変わりたい、変わっていく道筋を作っていけるような公演にしたい」との熱い想いを胸に、自らが鬼、敵となってメンバーを追い込んだ。ゲネプロ後に行われた囲み取材では、牧野氏からもメンバーからも異口同音に「コテンパン」という言葉が何度も飛び出したほどに。

 中でも新チームKのキャプテンの込山榛香は、最も牧野氏と衝突したという。「ヘラヘラしていた」という込山の態度に牧野氏が「本気なのか」とあおると、込山からにらまれたことを明かし「AKB史上、私にケンカを売ってきたのは初です」と暴露。「外すことも考えたんですけど、コテンパンにやってやろうと。でも次のレッスンに来たときに、注意するところがないくらい振り切ってきた。彼女の腹のくくり方、覚悟の持ち方というのは“なるほど。キャプテンを背負っているんだな”と思いました」とパフォーマンスで納得させた。込山は「本当に反省しております」と謝りながらも「本当にキャプテン修行になりました」と笑顔を見せた。

 また、新チーム4キャプテンで「劇場(シアター)の女神」と称される村山彩希は「私は最近伸び悩んでいたんですが、AKB48に入ってから怒られることがなく甘やかされてきた。新体制でキャプテンになるんですけど、悪目立ちせずになんとなくひっぱっていけたらいいかな」と考えていたという。しかし、牧野氏からこのチームのけん引役を任されると意識は一変。「キャプテンとしてあるべき姿を教えていただいた。私はアンナさんにではなく、みんなに自分の気持ちを伝えなければ何も伝わらない。まだ殻が破れてなかったんですけど、ちょっと破ることができました。私が引っ張っていけるようになりたい。自信が持てるようになって、堂々とできるようになりました」と胸を張った。

 牧野氏は全盛期のAKB48メンバーについて「個性が強くて難しい部分もあったんですが、自分がこうしていきたいという意思、主張がみんなあった。いいか悪いかは別として、それがすごく強かった」と回顧。一方で「新しい世代の子たちに振り入れしていると、すごくいい子でやりやすい。でも可もなく不可もない。すごく突き抜けて頑張るわけではないけど、手を抜くわけでもない。誰がどんな子なのか色が見えないと感じていました」と分析し「間違ったり失敗したり人に嫌われてもいいという、自分をさらけ出す勇気を出さないと、前のメンバーは超えられない」と鼓舞し、ミーティングでも溜め込んだ想いを吐き出させた。

 本番前に行われたゲネプロ(通しけいこ)から目を見張るパフォーマンスだった。少しでも気を抜けばメンバー同士がぶつかってしまうような距離感の中、手足を目いっぱい伸ばし、文字どおり“躍動”していた。牧野氏に追い込まれ、一生懸命以上の死にものぐるいのレッスンを経たメンバーの汗だくのパフォーマンスはがむしゃらで、表現力の奥深さも感じさせるものだった。

 「12月のカンガルー」から「ホライズン」のハードな流れに関しては、「私も見ていて鬼だったかなと思う」と笑ったが、「ここで終わってもいいだろうという疲れ方をしてから、テンションがグッと上がって、追い込まれた時に出るパワーを見せたかった」と意図を説明。シングル表題曲の中で唯一、振付に悔いが残っていたという「Green Flash」は、村山と横山結衣の2人でドラマティックかつしなやかなダンスで観る者を釘付けにし、「最高だったと思います」と褒め称えた。

 初日には出演できなかった4人を含めたメンバー20人は、初日で気持ちを切らすことなく、クオリティーをいかにキープするかを宿題として与えられている。村山は「体力が持たない部分もあるんですが、メンバー同士声をかけあって助け合って、この公演が終わったらぶっ倒れるくらいにいきたい。これから先も長いと思いますが、今持っているものを全部出し切ります」。メンバーの目にはレッスンに裏打ちされた輝きと力が宿っていた。

■牧野アンナプロデュース『ヤバいよ!ついて来れんのか?!』公演セットリスト
overture
01. 恋愛総選挙
02. 僕だけのValue
03. キスまでのカウントダウン
04. 12月のカンガルー
05. ホライズン
06. ナットウエンジェル/込山・武藤小・行天
07. 推定マーマレード/吉川・佐藤妃・西川・達家
08. 制服レジスタンス/佐藤栞・山根・湯本
09. Green Flash/村山・横山結
10. いつか見た海の底/久保・山邊・下口・田北
11. これからWONDERLAND
12. Get you!
13. ピノキオ軍
14. 僕らの風
【アンコール】
15. 未来とは?
16. 次のSeason
17. 旅立ちのとき

【初日出演メンバー】村山彩希・込山榛香・横山結衣・久保怜音・佐藤栞・山邊歩夢・武藤小麟・田北香世子・吉川七瀬・行天優莉奈・下口ひなな・湯本亜美・山根涼羽・佐藤妃星・西川怜・達家真姫宝
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