米独首脳会談:貿易主張、相いれず 波乱の船出

2017/03/18 23:04 

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 【バーデンバーデン(独南部)中西啓介】ワシントンで行われた初の米独首脳会談で、トランプ米大統領は何度も「公平」という言葉を使い、北大西洋条約機構(NATO)への貢献や、通商政策のあり方について「米国第一主義」を主張した。これに対しメルケル独首相は米国が求める欧州連合(EU)抜きの2国間貿易協定を否定するなど方向性の違いが際立つ波乱の船出になった。

 トランプ氏は共同記者会見で、NATOへの加盟国の分担金について、「防衛費の公平な負担をする必要がある」と強調。大幅な赤字を計上するドイツとの貿易についても「勝利したいのではなく、公平さが欲しいだけ」と主張した。

 メルケル氏は、EUと韓国が締結した自由貿易協定を例に「両者の利益になることが公平」とし、自国の利益を強調する姿勢と距離を置いた。また、米国との今後の貿易関係についても、交渉相手はEUとの立場を明確化。EUがオバマ前米政権と合意を目指していた自由貿易協定の協議を再開したい考えを示した。

 メルケル氏は、独産業界代表を同席させた米政権幹部との会談でも、これまでの対米投資実績などを強調。独自の職業訓練制度を紹介したが、日米首脳会談で表明された経済協力のような目に見える「成果」はなかった。

 トランプ氏はオバマ前政権に「盗聴されていた」と主張している。メルケル氏は2013年に米国家安全保障局(NSA)による携帯電話盗聴疑惑が明らかになっている。それを引き合いに、トランプ氏は「我々は(オバマ)前政権による盗聴(被害者)という意味では共通点があるだろう」と呼びかけたが、メルケル氏は同意しなかった。

毎日新聞

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