米国:NFL「政治利用」反発 副大統領、起立拒否で退席

2017/10/11 11:46 

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 【ワシントン高本耕太】米プロフットボールNFLで、警察による暴力や人種差別に抗議する選手らが試合開始前の国歌斉唱時に起立を拒否しトランプ政権との対立が続く問題で、ペンス副大統領が8日、観戦に訪れた試合を、選手の起立拒否を理由に途中退席した。政権支持層が称賛する一方、露骨な「政治パフォーマンス」だとしてスポーツ界から反発が出ている。

 ペンス夫妻は8日、地元の中西部インディアナ州でコルツ対フォーティナイナーズ(49ers)戦が開催されたスタジアムを訪れた。国歌斉唱で49ersの選手数人が起立せず膝をつくと、夫妻は試合を見ずに退席。直後に「大統領と私は、私たちの兵士や国旗、国歌を侮辱するいかなる行事に対しても、尊厳を与えることはしない」と用意された声明を発表した。

 スタジアムの観客からはペンス氏に声援も上がり、保守系FOXニュースに出演したフランシス・ルーニー下院議員(共和)は「道徳心と価値観を示した副大統領を誇りに思う」とたたえた。

 ただ、49ersは昨シーズン、最初に抗議を始めたチームで、この日も抗議の意思表示は想定されていた。トランプ氏もツイッターで「一人でも膝をつけば退席するよう、副大統領に伝えた」と明かしたことから、ペンス氏の「入念に準備した演出感」への不快感も広がりを見せる。

 USAトゥデー紙は「社会分断をあおるだけの茶番。国歌斉唱の場を愚弄(ぐろう)しているのはペンス氏の方だ」と非難。49ersのエリック・リード選手は「政治的パフォーマンスで体制の圧力を感じる」と語った。地元紙インディアナポリス・スターも「政治目的のためにコルツが利用された」と批判した。

毎日新聞

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