北朝鮮兵:板門店で亡命…撃たれ負傷 韓国側が搬送

2017/11/13 21:07 

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 【ソウル米村耕一】韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮軍の兵士1人が13日午後3時半(日本時間同)ごろ、南北軍事境界線上にある板門店(パンムンジョム)の共同警備区域(JSA)から、韓国側に逃げ込んだ。兵士は逃げ込む際に北朝鮮側からの銃撃で肩などを負傷し、韓国側が直ちに国連軍のヘリコプターで病院に搬送した。容体は不明。

 韓国軍によると、数発の銃声が聞こえてから数分後、軍事境界線から南に約50メートルの地点で、血を流して倒れている北朝鮮軍兵士を発見した。北朝鮮側の監視所から、韓国側施設「自由の家」に向け亡命したとみられる。韓国側は当初、越境に気がつかなかったことになり、監視態勢の問題を指摘する声も出ている。

 合同参謀本部は「北朝鮮軍の挑発可能性に備えて、警戒態勢を強化した」とのコメントを出した。

 警備の厳しいJSAを通じての亡命は異例。板門店での北朝鮮軍人の亡命は、1998年2月と2007年9月に発生している。

 一方、韓国軍関係者は13日の定例記者会見で「北朝鮮軍は現在、通常の野外訓練を展開している」と述べた。来月に冬季訓練を行う準備も確認されているという。

 ◇板門店 南北と中立国が管理、停戦委など設置

 板門店は、1953年7月の朝鮮戦争の休戦協定を受け、韓国と北朝鮮、中立国監視委員会などが管轄する共同警備区域(JSA)がある場所だ。広さは東西約800メートル、南北約400メートル。南北軍事境界線上には中立国監視委員会や軍事停戦委員会などの施設を設置。境界線の北側は北朝鮮軍、南側は韓国軍が警備に当たっている。

 北朝鮮側には「板門閣」「統一閣」、韓国側には「自由の家」「平和の家」など会議が可能な施設がある。南北関係が良好な時には軍事ホットライン開設などを話し合う南北将官級協議や、開城工業団地の運用に関する実務協議が開かれ、当局者が相互訪問してきた。

 韓国メディアによると、JSAの北朝鮮軍兵士は朝鮮労働党への忠誠心が高い家庭の子息が選抜されるという。2000年に韓国で大ヒットしたJSAを警備する南北兵士の友情を描いた映画「共同警備区域−JSA」は当局の承認を受け、初めて北朝鮮に公式に進出した映画となった。

毎日新聞

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