公明:「共謀罪慎重に」都議選控え、自民けん制

2017/01/11 22:13 

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 公明党の井上義久幹事長は11日、東京都内のホテルで自民党の二階俊博幹事長と会談した際、「共謀罪」の成立要件を従来より絞り込んだ「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案に関し「慎重に協議したい」と申し入れた。世論の批判も予想される同法案が通常国会に提出されて春に審議入りすれば、公明党が国政選挙並みに重視する夏の都議選に影響しかねないため、けん制した。【水脇友輔、葛西大博】

 ◇カジノ法成立の再現警戒

 井上氏の申し入れに対し、二階氏も「同じ考えだ」と同調し、法案提出の判断は見送った。同席した自民党の竹下亘国対委員長は記者団に「(法案を)出すかどうかも含め決まっていない」とした。

 犯罪の準備段階でも罪に問える共謀罪は過去に3回、関連法案が国会提出されたが廃案となった。今回は適用対象を「組織的犯罪集団」に限定するなど要件を厳しくしている。

 公明党は2020年の東京五輪・パラリンピックを控え「テロ対策の必要性の認識は共有している」(大口善徳国対委員長)姿勢。政府が提出を目指す法案の修正を図りたい構えだ。公明幹部は「過去に廃案になったのだから、国民の不安を取り除けるような法案でなければ駄目だ」とし、対象犯罪をテロに限定することが必要だとする。世論の理解を得やすい内容に修正できれば、提出を容認できるとの認識だ。

 公明党がこの法案に神経をとがらせる背景には、昨年の臨時国会での「統合型リゾート(IR)整備推進法」(カジノ法)の成立経緯もある。参院で単独過半数を回復した自民党が、政権寄りの姿勢を強める日本維新の会に配慮してカジノ法成立に突っ走り、公明党は自主投票に追い込まれた。党関係者は「カジノ法のような対応を繰り返すわけにはいかない」と語る。山口那津男代表も8日のNHK番組で「合意形成のあり方に課題があり、時間をかけて丁寧に行う必要があった。政権が揺るがないよう、安定させるには公明党の役割は重要だ」と自民党をけん制した。

 一方、維新は今回の法案に問題点などがあった場合でも徹底抗戦は避け、政府・与党に修正を求める構えだ。

 民進、共産など他の野党は法案に反対する姿勢だ。民進党幹部は「適用対象を組織的犯罪集団に限定するというが、処罰対象の幅が広すぎる」と語り、反対で意見集約するとの見通しを示した。共産党は「提出は許さない。もし提出を図るなら総力を挙げて廃案のために頑張りたい」(小池晃書記局長)と反対姿勢が鮮明だ。

毎日新聞

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