衆院選:「安定型」それとも「強い地盤」 第一声各党戦略

2017/10/11 11:35 

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 衆院選(22日投開票)で各党首が10日の公示日に第一声に選んだ場所を分析すると、各党の選挙戦略もうかがえる。自民党と共産党が従来を踏襲する「安定型」なのに対し、二つの新党は党の地盤の強い場所から出発して拡大をはかろうとしている。

 安倍晋三首相(自民党総裁)は政権交代直前の2012年12月の衆院選以降、過去4回の国政選挙の第一声をすべて福島県で行った。

 震災復興を重視していることを示すためだが、それだけではない。首相にとって被災地は、東日本大震災直後から何度も足を運んだ原点の地だ。首相周辺は「被災地への思い入れはひときわ強い」と打ち明ける。10日の第一声でも「政権奪還への原点を忘れてはならない」と力を込めた。

 自民党と同じ「安定型」なのは共産党だ。志位和夫委員長の第一声はJR新宿駅西口で、新宿での選挙戦スタートは09年以降、衆院選では4回連続となる。新宿駅は乗降客数が日本最大規模で、「大衆に訴える」という党の精神にも合致している。

 二つの新党は、党の地盤を重視した。希望の党の小池百合子代表はJR池袋駅西口を第一声の場所に選んだ。

 希望の党は7月の東京都議選での躍進を国政での躍進につなげるのが基本戦略だ。まず東京を固めてから地方へ広げる戦略を遊説でも踏襲している。

 池袋は東京10区。小池氏が05年衆院選で自民党の「刺客」として当選した選挙区でもある。挑戦者として強敵に挑む新党のイメージをこめる思いもみえる。

 東北大出身の立憲民主党・枝野幸男代表が第一声を行ったのは仙台市。仙台を選んだ理由を「私の青春のふるさと」とアピールした。

 7月の仙台市長選では元民進党衆院議員が当選したばかり。昨年の参院選では野党共闘が功を奏し、東北6県の選挙区(いずれも改選数1)のうち5県で自民党が敗れた。立憲は野党共闘の枠組みを引き継いでいるだけに、参院選の再来を願う狙いがこもる。

 12年、14年の衆院選で横浜市旭区で第一声を行った公明党の山口那津男代表だが、今回は北海道10区の岩見沢市で選挙戦をスタートした。小選挙区候補者を擁立した9小選挙区を順番に回ってきた山口氏だが、突然の衆院解散により、北海道10区はまだ手つかずだった。選挙戦への危機感が第一声の場所を決めた。【高橋恵子、遠藤修平】

毎日新聞

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