加計学園問題:文科省調査「出来レースだ」

2017/05/19 21:51 

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 文書の存在を確認できない−−。学校法人加計(かけ)学園が愛媛県今治市に獣医学部を新設する計画を巡り、「総理のご意向」と書かれた文書があったのかについて、文部科学省は19日、調査結果を発表した。文書に名前が出ている関係者からは「内容は真実」との声も上がる中、拙速な調査に「結論ありき」との見方が広がった。

 「これ以上の調査は必要ない」。午後4時からの記者会見で松野博一文科相は言い放った。一方で文書に書かれた内容の真偽については「文科省に捜査する能力はない」と明言を避けた。松野氏が調査開始を明らかにしたのは、この日午前9時半過ぎだった。松野氏の会見後、調査を担当した文科省の義本博司総括審議官は「誠実に職員が対応するとの了解のもとでやっているのでヒアリングは信頼している」と釈明した。

 問題の文書には内閣府が文科省に獣医学部の2018年4月開学を求めるやり取りなどが記録され、文科省幹部と自民党関係者が交わしたとされるやり取りもある。実名で書かれている日本獣医師会顧問の北村直人元衆院議員は自身に関する記述について「99%この通り。文科省との電話を向こうがメモしたものだろう」と語った。獣医学部新設に関して同党議員と意見交換した内容を担当者に伝えたものだという。

 文科省関係者はこれまでの毎日新聞の取材に「昨年9月下旬から10月上旬のやり取りを(担当する)専門教育課がまとめたもの」と証言。ある中央省庁の元官僚は文書の記述について「役人が作成した典型的なメモ。重要なやり取りをメモに残さないことなどありえず、必ずどこかに残っているはず」と言う。

 文書の存在が報道された17日、菅義偉官房長官は「内閣府が『総理の意向』などと言ったことは一切なく、総理の指示もない」と内容を早々に否定した。文科省幹部は官邸と連絡を密に取り合い、19日も戸谷一夫事務次官が官邸を訪れている。ある文科省の職員は「『なかった』という結論は官邸の指示。調査は出来レースだった」と言い切った。【伊澤拓也、宮本翔平、杉本修作】

毎日新聞

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