ツイッターCEO:安全確保へ実効的対策が必要

2017/11/14 19:37 

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 近年、ユーザー数の伸び悩みが指摘される短文投稿サイト「ツイッター」。ここ数年はヘイトスピーチや犯罪利用への批判も強まる。14日、毎日新聞のインタビューに対し、同社共同創業者で最高経営責任者(CEO)のジャック・ドーシー氏は「行程表を作って安全性の改善を進めている」と強調した。だが、ツイッターが重要視する表現の自由を支える「オープンさ」が、ネット上の不適切な情報流通を助長している面は否めない。サービスの価値を守るためにも、利用者の安全確保のための実効的な対策を示す必要がある。

 ツイッターは、2018年1月までに「ヘイトを助長するアカウント名の利用の禁止」「殺害や深刻な身体的被害を及ぼすような暴力を容認したり賛美したりするような内容のツイートの禁止」など順次、改善を進める方針だ。

 ただし、ドーシー氏は実名制導入は明確に否定した。仮名制により人々が報復を恐れず、政府や企業に「異議申し立て」できる手段となる点を強調。(中東やイランの民主化運動である)「アラブの春」「緑の革命」でのツイッター活用例を引き合いにした。

 トランプ米大統領など、国内外の公人による極論ツイートも目立つ。ドーシー氏は、アカウント凍結などの処分について「(公人・私人の区別なく)同じルールを適用している」とした上で、「公共の利害」に関わり、ニュース価値があるものは維持する判断もあると述べ、やはり「オープンさ」に重きを置く姿勢を鮮明にした。

 偽ニュース対策も、「オープンなツイッターは他のユーザーに誤情報が早く発見され、修正される」と述べ、ユーザーによる自浄作用に期待感を示した。内容に疑義がある投稿について、第三者機関の事実確認記事を合わせて表示する取り組みを進めているソーシャル・ネットワーキング・システム(SNS)大手フェイスブックに比べて見劣りしないか、評価は分かれそうだ。【尾村洋介】

 ◇一問一答

 米ツイッターのジャック・ドーシーCEOとの主なやり取りは次の通り。【まとめ・和田浩明】

 −−創業11年になる。これまでの成果と今後の目標は。

 ◆元々は、世の中で起きていることをみなで共有することがビジョンだった。ツイッター利用者は、自分に起きていることを共有するだけでなく、世界で起きていることも共有してきた。人々がそれについてどう考えるか、素早く判断できる場になった。今後はより使いやすくすることが目標だ。ツイッターはSNSではなく、インタレスト(興味の)ネットワーク。人々が自分の興味の対象をより早く見つけられるようになれば、より多くの価値が得られる。

 −−神奈川県座間市で9人を殺害したとみられる容疑者も、被害者を見つけるために使っていた。ネガティブな使い方を止める措置を考えているか?

 ◆悪用やハラスメントの可能性を排除することには多大な注意を払っている。ツイッターは開かれたサービスで、物事がより早く見つけられることが大事だ。見つけられれば、それを認知し、より早く対処もできる。

 −−ヘイトスピーチへの対処を。

 ◆人々を傷つけるような発言をいかに「武装解除」するかだ。最も極端な場合は、アカウントを凍結することもある。ツイッター全体を安全に保つためだ。(利用上の)ポリシーとその実行に集中し、何が最もよい方法か常に学んでいる。

 −−最近、自殺や自傷のほう助を禁じたが、関連のタグは残っている。

 ◆我々にできることはもっとある。たとえば、そうしたハッシュタグを使っている人たちを助けるため、話し合う相手を紹介することだ。ツイッターは開かれており、誰でも、誰に対しても話しかけることができる。

 −−日本のユーザーにはアカウントの凍結をめぐる透明性に疑問の声がある。説明は十分か?

 ◆十分ではない。我々のポリシーやその実施方法、サービスの機能について、もっと透明性が必要だと表明した。前進はしているが、さらに進める必要がある。

毎日新聞

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