選抜高校野球:「力を出し切った」多治見の佐藤主将

2017/03/20 22:24 

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 ○報徳学園(兵庫)21−0多治見(岐阜)●

 春夏通じて初の夢舞台は投打に圧倒された。それでも選手たちは最後まで気持ちを切らさなかった。選抜高校野球大会に21世紀枠で出場した多治見(岐阜)は20日、強豪の報徳学園(兵庫)に0−21で敗れた。佐藤昂気主将(3年)は「甲子園を楽しめた。力をつけてまた戻ってきたい」と力強く誓った。

 「思い切り楽しんでいこう!」。九回表。報徳学園に5点を追加された。マウンドには、集まった内野陣を笑顔で鼓舞する一塁手の佐藤主将がいた。

 小学1年の時、兄の影響で野球を始め、阪神甲子園球場でプレーする高校球児をテレビで見て憧れた。高校は進学校の多治見に進んだ。成績優秀で、入学式では新入生の総代を務めた。

 1年秋から不動の4番打者。昨年の新チーム発足時に主将を任された。21世紀枠でセンバツ初出場を決めても浮かれることなく、役目を果たした。練習試合で一塁に全力疾走しない仲間がいると「センバツに出るんだぞ。自覚を持て」と戒めた。高木裕一監督は「文武両立のかがみ。ここまで来られたのは佐藤が主将だったから」と全幅の信頼を置く。

 迎えた甲子園初戦。スタンドで観戦する母久美子さん(46)から「いよいよだね」と送られてきたメールに「うん、がんばる」と返信し、「ずっとこの舞台を目指してきた。いいプレーがしたい」と臨んだ。

 打席では初球からでも好球必打とフルスイングを心がけた。四回無死一、二塁の好機では2球目を振り抜いて鋭い打球を飛ばしたが、惜しくも左翼手の正面を突いた。

 チームは3安打、5失策、21被安打と完敗に終わった。しかし、試合後の佐藤主将に涙はなかった。「今出せる力を出し切った。報徳の打撃はすごかった。これから夏に向け、あんな打撃を目指したい」と充実した表情で語った。【沼田亮】

毎日新聞

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