五輪スケート:高木美、金へ0.2秒 ハイペース崩さず

2018/02/13 01:48 

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 ◇スピードスケート女子1500メートル

 喜びか悔しさか。レース後に見せた涙の意味を問われた高木美は「悔しさの方が強いですね」と苦笑いした。最も有力視された種目での頂点は、2010年バンクーバー五輪女王のブストにさらわれた。その差は0秒20。間違いなく世界トップにいることは証明できたレースになった。

 スタートでフライングを取られたが、プラスに考えた。「雑念があった。『落ち着け』ということなのかな」。やり直しのスタートはやや慎重な出足だったが、すぐに世界記録保持者のベルフスマ(米国)と序盤から高速レースを展開。スピードを殺さずに最後までペースを崩さず、最後はバテた相手に大きな差を付けた。ただ、3組前で滑り後半に加速したブストにはかなわなかった。

 今季はスピードに進化が表れた。その源となる馬力は、ナショナルチームのデビット・コーチが課す過酷なトレーニングで養われた。酸素の少ない高地で反復横跳びを繰り返し、最後はダッシュ−−。湯田淳スピード強化部長は「陸上でのトレーニングでも氷の押し方を意識させることで、日々の中で『氷上に乗ったらうまく進む』という状態になっている」と評する。その意図を、高木美も理解。一つ一つの練習の意味をかみしめて、糧にしてきた。

 「本当に何が起こるかわからない五輪で勝てるのが本当に強い選手。ワールドカップ(W杯)の優勝では推し量れない」。1500メートルで今季W杯4連勝してもなお危機感を抱いていたが、少々つらい結果になった。ただ、気持ちよさそうに表彰台の頂点に立つブストを見ても「数年前みたいにかなわない相手という意識は全然ない」と言い切った。次に待つ1000メートル、団体追い抜きで階段をもう一つ上る準備はできている。【岩壁峻】

毎日新聞

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