都市対抗野球:亡き星野さんに誓う 元楽天の武藤 JR北

2018/07/13 11:50 

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 亡き星野仙一監督に活躍する姿を見てほしい。13日夕に東京ドームで開幕する第89回都市対抗野球大会(毎日新聞社、日本野球連盟主催)にこんな思いで出場する投手がいる。プロ野球の東北楽天から7年ぶりに札幌市・JR北海道硬式野球クラブに復帰した武藤好貴(30)。「闘将」の言葉を胸に、チームとしては2年ぶりの初戦突破を目指す。【澤俊太郎】

 プロ入りの夢がかなったのは、星野さんが楽天の監督1年目を終えた2011年秋だった。市立札幌藻岩高から中京大を経てJR北海道に入社して2年目。前年の日本選手権で8強入りに貢献するなどエースとしての活躍が認められ、ドラフト会議で指名された。本人さえ「まさか」と驚く1位での指名だった。

 星野さんとの初対面では「とてつもないオーラに圧倒された」。入団の記者会見で「星野さんから学びたいことは」と聞かれると「闘争心」と答えた。

 だが、即戦力との期待に応えられなかった。フォームの矯正などに苦しんで2軍生活が続き、3年間勝ち星なし。焦る気持ちが空回りし、星野さんから「何しとるんじゃ」と厳しい言葉をかけられたこともあった。

 星野さんが監督を退いた翌年の15年に中継ぎとして60試合に登板し、4勝を挙げた。でも「これがあればプロで続けられる。そう思える絶対的な変化球も、確立されたフォームも見つけられなかった」。その後はケガに苦しみ、17年秋に戦力外通告を受けた。

 野球を続けるか迷っていた時、前年にクラブチームとして再出発した古巣の狐塚賢浩監督(52)に「戻って来ないか」と声をかけられた。「プロで学んだことを若い選手にも伝えたい」。今年1月1日付で復帰した。

 星野さんが亡くなったのはその3日後。「星野さんの下でしっかり投げられていれば」。後悔とともに、投手の先輩でもあった星野さんの教えを改めて心に刻んだ。<いつも打者に向かっていけ><気持ちで負けるな>

 6月、北海道代表決定リーグで先発。教えを守り、140キロ後半の直球と多彩な変化球で7回を無失点に抑えて4年連続本大会出場の立役者になった。

 社会人1年目ながら先発を任された8年前の都市対抗では、本塁打を浴びて初戦で敗れた。14日に広島市・JR西日本と対戦する。「気持ちはどのチームにも負けない。まずはクラブ化後、初の1勝を」と飛躍を誓う。

毎日新聞

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