エヌビディア、1年間の利益10兆円超に 11~1月期最終益80%増

2025/02/27 09:13 

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 米半導体大手エヌビディアが26日発表した2024年11月~25年1月期決算は、売上高が前年同期比78%増の393億ドル(約5・8兆円)、最終(当期)利益が80%増の220億ドルで、ともに過去最高を更新した。生成人工知能(AI)向けの半導体需要が堅調で、力強い成長を続けていることを印象づけた。

 主力のデータセンター向けの売上高が93%増の356億ドルと大きく伸びた。アマゾンやグーグル、マイクロソフトなどAI開発に注力する大手IT企業からの半導体受注が堅調だった。

 ジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)は声明で、生成AI向けの半導体「ブラックウェル」の需要が極めて強いと説明。「AIは光速の勢いで進化している。産業革命の次の波に備える」と一段の業績拡大に自信を示した。

 25年2~4月期の売上高については、今期から更に増加して過去最高を更新する430億ドルになるとの見通しを示した。

 今年に入り中国新興企業による高性能・低価格AIが話題になり、エヌビディアの「1強」状態が揺らぐとの見方もある。エヌビディアが強気の業績予測を示したのは、オープンAIやソフトバンクグループが4年で5000億ドルを投じるAIプロジェクト「スターゲート」に技術パートナーとして参画するという事情もありそうだ。

 25年1月までの1年間の売上高は前年度比114%増の1304億ドル、最終利益は145%増の728億ドルだった。1年間で10兆円超の利益をたたき出したことになる。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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