被災した中小企業に資金繰り支援へ 赤沢経産相が方針表明

2025/12/09 14:31 

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 赤沢亮正経済産業相は9日の閣議後記者会見で、青森県東方沖地震に災害救助法が適用されたことを受け、被災した中小企業・小規模事業者の再建を支援する相談窓口の設置や資金繰り支援などを進める考えを明らかにした。赤沢氏は「引き続き関係省庁や業界団体などと密に連携をとりながら、情報収集および必要な対応に当たる」と述べた。

 東北電力は9日、定期検査中の東通原発1号機(青森県)と、女川原発(宮城県)で廃止中の1号機、運転中の2号機、定期検査中の3号機について、地震発生後に外部電源を含めて状況を確認していたが、「異常は確認されていない」との最終報を公表した。北海道電力は定期検査中の泊原発1~3号機について、いずれも「異常なし」と発表している。

 日本原燃は9日、青森県六ケ所村の再処理工場で、使用済み燃料受け入れ・貯蔵建屋の燃料貯蔵プールから約650リットルのプール水が地震の影響であふれたことを確認した。その後、回収を終えて、放射性廃棄物として廃液処理を実施している。管理区域外への流出はなかった。

 東北電力管内では瞬間的な停電も含めて延べ1万886戸が停電したが、その後復旧した。ガス燃料に関して被害情報はないという。北海道電力管内では地震直後に約170戸が停電したが、既に復旧した。

 また、北海道と本州を結ぶ送電線「北本連系線」3本のうち、1本で火災が発生したが、既に鎮火した。別の1本は地震の影響で点検中で、残る1本は稼働している。赤沢氏は「現時点においては特に電力供給には問題はない」と語った。【中島昭浩】

毎日新聞

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