米英が「新大西洋憲章」合意へ 世界的課題の解決に向けて協力

2021/06/10 10:21 

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 英南西部コーンウォールで11日に主要7カ国首脳会議(G7サミット)が始まるのを前に、ジョンソン英首相は10日、バイデン米大統領と首脳会談を開く。英首相官邸によると、両首脳はさまざまな世界的課題の解決に向けて、米英が協力することを確約する「新大西洋憲章」に合意する見通しだという。

 新大西洋憲章は、第二次大戦中の1941年8月、当時のチャーチル英首相とルーズベルト米大統領が大西洋上での会談で合意した「大西洋憲章」になぞらえた形だ。

 8項目から構成されていた大西洋憲章は、領土の不拡大や国家間の経済協力、航行の自由や恒久的な安全保障制度の確立の必要性などをうたった。後の国連や北大西洋条約機構(NATO)の設立につながり、戦後の国際秩序を方向付けた首脳合意だった。

 今回、バイデン氏とジョンソン氏が合意を目指す新大西洋憲章も八つの分野が両国の協力深化の対象となるとされ、民主主義の擁護や集団安全保障、公正な貿易システムの構築のほか、サイバー攻撃への対処やコロナ禍の収束と復興などに重点が置かれるとみられる。

 英首相官邸によると、ジョンソン氏は、チャーチルとルーズベルトが直面した第二次大戦後の復興という課題と、コロナ禍からの復興という問題を並列化し、「80年前、米英首脳はより良い未来のために団結した。我々は同じ事をする」と述べた。

 G7サミットでは、民主主義諸国の結束を強調し、中国への対抗姿勢を示すとみられている。新大西洋憲章は、国際秩序構築のイニシアチブを民主主義諸国、とりわけ米英でけん引する意思をアピールする動きとも言え、中国に対する強いけん制となりそうだ。

 バイデン氏は9日午後(日本時間10日未明)、空路で英国に到着した。バイデン氏の外国訪問は大統領就任後、初めて。【ロンドン服部正法】

毎日新聞

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