ホンジュラス外相、中国との国交樹立は「経済再建目的」

2023/03/17 01:02 

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 中米ホンジュラスのレイナ外相は15日、左派カストロ大統領が、中国と国交樹立の手続きを始めるよう指示したことについて、「国民の利益になる貿易や投資、開発の面で最適な状況を作り出す目的にほかならない」と述べ、低迷する経済再建に必要な判断との考えを示した。大統領府のウェブサイトに声明を発表した。

 ホンジュラスは1941年から台湾と外交関係を維持してきた。レイナ氏は声明でカストロ氏の決定を「英断だ」と強調。「世界では171カ国が中国と国交を結んでいる。これが現実だ」とした上で「国の状況は深刻で、強い決断が必要だ」と述べた。一方、台湾と断交しても通商レベルの関係は維持するとした。

 人口1006万人のホンジュラスは最貧国の一つで、2020年には新型コロナウイルスの感染拡大に加えて大型ハリケーンの被害に遭い、経済成長率はマイナス9%を記録。貧困率は7割を超えており、経済再建と貧困撲滅が大きな課題となっている。

 レイナ氏は同日、地元テレビのインタビューで「ホンジュラスが必要とするものは巨大だが、台湾からその答えを見いだせなかった」と表明。台湾に対し、経済支援を1億ドル(約132億円)に倍増し、6億ドルの債務再編を求めたが「回答はなかった」と話していた。【サンパウロ中村聡也】

毎日新聞

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