北朝鮮、発射のミサイルはICBM「火星17」 米韓演習に対抗

2023/03/17 10:47 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 北朝鮮国営の朝鮮中央通信は17日、16日に大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17」の発射訓練を断行したと発表した。16日に発射されたICBM級の弾道ミサイルを指すとみられる。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記が現地指導。「朝鮮半島で大規模軍事演習を行っている米国と南朝鮮(韓国)に無謀さを認識させ続ける。取り返しのつかない脅威が厳重な水準に達することを悟らせる」として「対敵対応方針」を明らかにした。

 23日まで行われる米韓合同軍事演習「フリーダムシールド」の期間中に、北朝鮮がミサイル発射などを続ける可能性が高まった。金正恩氏は「引き返せない核戦争抑止力の強化で戦争を抑止する」とも述べて、今後も核・ミサイル開発にまい進する考えも示した。発射現場には、金正恩氏の第2子の「金ジュエ」氏とみられる娘も同行した。

 同通信によると、ミサイルは平壌郊外の順安(スナン)空港から発射され、最高高度6045キロまで上昇。1000・2キロを1時間9分11秒飛行し、日本海上の目標水域に着弾した。金正恩氏は「核には核で、正面対決には正面対決で答える」という原則に言及しながら、戦略兵力が迅速に対応できる態勢を維持するよう指示した。

 日本政府によると、北朝鮮は16日午前7時9分ごろ、ICBM級の弾道ミサイル1発を発射。日本の排他的経済水域(EEZ)外となる北海道・渡島大島の西方約200キロの日本海に落下した。【ソウル渋江千春】

毎日新聞

国際

国際一覧>