台湾与党・民進党、総統選候補に頼副総統 蔡路線継承の方針

2023/03/17 19:29 

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 台湾の与党・民進党は17日、来年1月に行われる総統選の党公認候補を選ぶ予備選の届け出を締め切った。今月13日からの期間中に頼清徳(らい・せいとく)副総統(63)以外の届け出はなく、頼氏の公認が事実上決まった。民進党は、昨年の統一地方選で大敗し支持率が低迷しており、巻き返しを図る。

 総統の任期は1期4年で連続2期までのため、蔡英文総統は次回選挙に立候補できない。頼氏は15日に出馬を表明し、「中国が武力による威嚇を強めており、台湾の生存と発展のための重要な時期だ。民主主義を守り、台湾の安全を確保する」と話していた。

 頼氏は、内科医を経て、1998年に立法委員(国会議員)に当選し、台南市長などを務めた。行政院長(首相)だった2017年に「私は台湾独立を主張する政治家」と発言するなど、独立志向が強いとみられている。ただ、蔡政権の中台関係の現状維持路線を引き継ぐ方針とされる。

 一方、最大野党の国民党は、現時点で総統選の候補が明らかになっていない。台湾メディアは、予備選を実施せずに候補者が決まる可能性を報じており、侯友宜(こう・ゆうぎ)新北市長(65)が有力視される。第三勢力の台湾民衆党を率いる柯文哲(か・ぶんてつ)前台北市長(63)も出馬する見通し。

 総統選は、24年1月13日に立法委員選と同時に実施される。【岡村崇】

毎日新聞

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