ドイツ閣僚、26年ぶりに台湾訪問へ 「科学や研究などで関係強化」

2023/03/18 18:27 

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 ドイツ政府は17日、シュタルクワツィンガー教育・研究相が来週、台湾を訪問すると発表した。独メディアによると、閣僚の台湾訪問は1997年以来26年ぶり。ロイター通信によると、中国を過度に刺激することを避けるため、台湾の蔡英文総統とは面会しない方針という。

 教育・研究省の報道官は訪問の目的を「科学や研究、教育における台湾との協力関係を強化するため」と説明。「台湾は半導体の開発と生産で世界をリードしている」とし、半導体や水素エネルギー研究での連携強化に向けた実務的な訪問であると強調した。

 ドイツは日米などと同様、中国と国交を維持し、台湾とは外交関係がない。昨年以降、複数の独議員が相次いで訪台して蔡氏と面会し、中国の反発を招いていた。

 メルケル前首相は経済分野など対中協力を重視した。だがショルツ政権は、中国が覇権主義的な姿勢を強めているとして、経済安全保障分野などを中心に対中関係の見直しを進めている。【ベルリン念佛明奈】

毎日新聞

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