韓国大統領の弾劾訴追案を可決 職務停止に 戒厳令巡り

2024/12/14 17:01 

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 韓国の国会は14日午後、尹錫悦(ユンソンニョル)大統領に対する弾劾訴追案を可決した。野党や無所属議員の賛成に加え、保守系の与党「国民の力」の一部議員が賛成した。尹氏の大統領としての職務は停止され、当面の間、韓悳洙(ハンドクス)首相が権限を代行する。

 投票の結果、賛成204、反対85、棄権3、無効8だった。与党議員のうち少なくとも12人が賛成票を投じた。

 180日以内に憲法裁判所が弾劾訴追の是非を判断する。憲法裁が弾劾を認めれば、尹氏は罷免され、60日以内に大統領選が実施される。

 尹氏が3日夜に宣布した「非常戒厳」を巡り、最大野党「共に民主党」など野党6党は「違憲」だと批判。尹氏の弾劾を求める議案は7日、国会での投票に与党議員のほとんどが参加せず廃案となったが、野党側は12日に2回目の弾劾訴追案を提出していた。

 捜査当局は、内乱などの容疑で尹氏の立件を目指している。現職大統領には不訴追特権があるが、内乱罪は例外。尹氏は12日、「弾劾しようが捜査しようが、私はこれに堂々と立ち向かう」と述べている。

 韓国大統領に対する弾劾訴追は3例目。2004年の盧武鉉(ノムヒョン)氏に対する弾劾訴追は憲法裁が棄却し、盧氏は罷免を免れた。16年の朴槿恵(パククネ)氏への弾劾訴追は憲法裁が妥当と判断。朴氏は罷免された。【ソウル日下部元美】

毎日新聞

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