トランプ氏「全員クビだろう」 アフガニスタン駐留米軍撤収の将官ら

2025/02/27 06:42 

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 トランプ米大統領は26日、バイデン前政権下で大混乱となったアフガニスタンからの駐留米軍撤収について、関わった米軍の将官ら全員を解雇すべきだとの考えを示した。「彼らはほとんどいなくなるだろう」などと語った。

 第2次トランプ政権が発足して初めての閣議の際、記者団の質問に答えた。トランプ氏は隣にヘグセス国防長官が座っている状況で、「私はこの男に指示するつもりはない。しかし、もし私が彼の立場だったら、彼ら全員をクビにするだろう」と語った。ヘグセス氏は「我々はアフガン撤退の失敗で起こったことのあらゆる面を完全に検証し、完全に説明責任を果たすつもりだ」と語った。

 米軍撤収は、1期目のトランプ政権が2020年にイスラム主義組織タリバンと結んだ和平合意に基づくもの。翌年発足したバイデン前政権は、タリバンが首都カブールに迫っていた21年8月に撤退を命令。タリバンが復権する中での撤収となり、自爆テロで米兵13人が死亡するなど、大きな混乱を招いた。

 撤収の際には、米軍が膨大な数の武器や機材、トラックなどをアフガンに残してきた。トランプ氏は、タリバンがそれらを売りさばいていると主張し、「装備の多くを取り戻すべきだ」とも語った。

 トランプ政権は米軍幹部らを大幅に刷新。21日には米軍制服組トップで黒人のブラウン統合参謀本部議長を任期途中で解任した。女性初の海軍制服組トップとなったフランチェッティ作戦部長ら5人の軍幹部の交代も発表した。【ワシントン西田進一郎】

毎日新聞

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