米、10年ぶりにはしかで死者 ワクチン未接種の子どもの間で流行

2025/02/27 08:52 

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 米南部テキサス州で麻疹(はしか)が流行している。州保健当局は26日、入院していた学齢期の子どもが死亡したと発表した。米メディアによると、米国内ではしかによる死者が確認されるのは10年ぶり。

 州保健当局によると、州西部では1月下旬から10代以下を中心にはしかが流行している。25日時点で124人の症例が報告されており、18人が入院している。ほとんどがワクチン接種を受けていないか、接種を受けたかどうか不明の人たちだ。124人の内訳は、0~4歳が39人▽5~17歳が62人▽18歳以上が18人▽未確認が5人――という。

 症例の報告が多いのは、ニューメキシコ州との州境にあるゲインズ郡。キリスト教の教派の一つであるメノナイト信徒らのコミュニティーがある。ブルームバーグ通信によると、宗教上の理由で教育機関でのワクチン接種の免除を申請することが多く、子どもの約5人に1人が予防接種を受けていないという。

 ロバート・ケネディ・ジュニア厚生長官は26日、閣議の際に記者団に問われ、「流行を注視している」としながら、一方で「流行は珍しいことではない」などと語った。ケネディ氏はかつてワクチンを巡る科学的根拠に乏しい主張をするなど、反ワクチン活動をしていたことで知られる。【ワシントン西田進一郎】

毎日新聞

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