トランプ氏、EUに「25%関税」 改めて不満表明 EU報復必至

2025/02/27 09:40 

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 トランプ米大統領は26日、欧州連合(EU)に対して25%の関税を課す考えを示した。自動車など幅広い品目を対象とする予定で、近く発表するという。トランプ氏は、EUに対する巨額の貿易赤字をかねて問題視していた。25%関税を強行すればEUからの報復措置は必至とみられる。

 トランプ氏はEUへの関税について「決断を下した。間もなく発表するつもりだが、一般的に言って25%で、自動車や他の品目にも課す」と明言した。「EUは我々の自動車も農産物も受け入れず、米国は巨額の貿易赤字を抱えている」と改めてEUへの不満を述べた。

 ホワイトハウスで記者団の質問に答えた。

 2024年の米国のEUに対するモノの貿易赤字は2356億ドル(約35兆円)で中国に次ぎ2番目に大きい。トランプ氏は、EUが米国の4倍の10%の自動車関税を課しているのに加え、EU加盟国が定める15~27%の付加価値税(VAT)について「関税よりはるかに懲罰的だ」と批判していた。

 トランプ氏は、相手国が米国に課すのと同率の関税を発動する「相互関税」を4月2日以降に発表する考えを表明済み。税率を決める際には、VATなど「非関税障壁」も参考にする方針だ。更に、すべての国から輸入される自動車に対し25%の関税を課す計画も発表している。

 これらの関税と、トランプ氏が新たに述べたEUへの25%関税との関係は不明だ。

 ロイター通信によると、欧州委員会の広報担当者は「EUは自由で公正な貿易に対する不当な障壁に対し、即座に断固とした対応をとる」とコメントした。【ワシントン大久保渉】

毎日新聞

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