トランプ氏、政権幹部とベネズエラ巡り協議 「圧力強化か」報道も

2025/12/02 17:28 

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 トランプ米大統領は1日、麻薬対策を名目に圧力を強めるベネズエラへの対応について、ホワイトハウスで政権幹部と協議した。米政権はベネズエラの反米左派マドゥロ政権と数週間前に電話協議して退陣を求めたとされる。トランプ氏は近く地上攻撃にも踏み切る構えをみせており、圧力と対話で揺さぶりをかけている模様だ。

 CNNテレビによると、ホワイトハウスの協議にはヘグセス国防長官、米軍制服組トップのケイン統合参謀本部議長、ルビオ国務長官らが出席したとみられる。レビット大統領報道官は1日の定例記者会見で、ベネズエラを含む「多くの問題について協議する」予定と明らかにしたが、詳細への言及は避けた。

 CBSニュースは関係者の話として、「マドゥロ政権に対する圧力を高める次の段階について決定する協議だ」と報じている。

 米政権は9月以降、ベネズエラ周辺で「麻薬運搬船」とみなした船の爆撃を繰り返し80人以上を殺害。最新型の原子力空母「ジェラルド・フォード」を中心とする空母打撃群をカリブ海に展開するなどして軍備を増強している。

 トランプ氏は11月下旬、海からの麻薬流入が激減しているとして「陸路でも止める」と表明。自身のソーシャルメディアへの投稿で、ベネズエラの上空や周辺空域は「全面的に封鎖されている」と警告し、近く地上攻撃に踏み切る可能性を示唆している。【ワシントン金寿英】

毎日新聞

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