ウクライナ軍、要衝拠点は「保持」と主張 ロシアの制圧発表に反論

2025/12/02 19:05 

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 ロシア大統領府は1日、激戦が続いていたウクライナ東部ドネツク州の要衝ポクロウシクを露軍が「解放した」と発表した。プーチン露大統領が11月30日夜に軍司令部の一つを訪問した際、ゲラシモフ参謀総長が報告したとしている。ポクロウシクの制圧が事実であれば、ウクライナ側にとって一定の打撃となる。

 一方、ウクライナ軍は2日、ロイター通信に対して、ポクロウシク市内北部で拠点を保持していると主張した。露軍が優勢な市内南部へは、空挺(くうてい)部隊が攻撃を実施したとも発表した。

 米国が主導するロシアとウクライナの和平計画案を巡り、プーチン氏は2日にモスクワで米国のウィットコフ中東担当特使と会談する予定だ。今回の発表には、米露間の協議を前に、戦場での優勢をアピールする狙いもあるとみられる。

 発表によると、プーチン氏は司令部訪問に際して、冬季の戦闘に必要な物資を各部隊に供給するよう司令官らへ指示を出した。和平協議が露側の思い通りに進まない場合には、軍事制圧をさらに進める意思を示した形だ。

 ゲラシモフ氏らは、東部ハルキウ州ボウチャンスクの制圧や南部ザポリージャ州などでの進軍も報告した。【モスクワ真野森作】

毎日新聞

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