下村博文氏、会計責任者に派閥議員の意見伝達 還流再開要求は否定

2025/02/27 15:21 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、旧安倍派の下村博文元文部科学相は27日、毎日新聞の取材に、資金還流(キックバック)の再開を求める派閥議員の意見を2022年6月末から7月上旬ごろ、派閥会長の安倍晋三元首相と会計責任者の松本淳一郎氏に伝えたと明らかにした。ただし、「私自身が『再開しろ』と松本氏に言った事実はないし、同年8月の(派閥幹部)会議で再開もやむを得ないという結論にはなっていない」と主張した。

 旧安倍派の会計責任者だった松本氏は27日、衆院予算委員会の参考人聴取に対し、派閥幹部から還流再開を持ちかけられたことを認めた上で名前は明かさず、「今は現職ではないと思う」と説明した。

 下村氏は同日、自身のX(ツイッター)に「私自身はこれまでも記者会見や政治倫理審査会で繰り返し述べてきた通り、還付再開を松本淳一郎氏に指示したことも、還付再開を決定した場にいたという事実は一切ありません」と投稿した。

 22年8月、派閥幹部だった下村氏、塩谷立元文科相、西村康稔元経済産業相、世耕弘成前党参院幹事長の4人が再開について協議したとされる。幹部4人のうち、現職ではないのは塩谷氏と下村氏の2人。

 これに関連し、西村氏も毎日新聞の取材に「8月の会合で還流が決まった事実はない」と改めて強調した。【遠藤修平】

毎日新聞

政治

政治一覧>