与党、衆院定数削減法案の審議入りを要求 野党側は拒否

2025/12/09 18:35 

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 自民党と日本維新の会が国会に提出した衆院議員定数削減法案について、与党は9日の衆院政治改革特別委員会理事会で、同委で審議中の政治資金規正法改正案と並行して質疑することを提案した。早期の審議入りと質疑時間を確保することが狙いだが、野党側は拒否。17日の国会会期末を控え、定数削減法案の審議入りのメドは立っていない。

 特別委では国民民主党と公明党が提出した企業・団体献金の受け手規制を講じる政治資金規正法改正案などが先に審議入りしており、9日も与野党の質疑があった。与党は定数削減法案の質疑も行うよう求めているが、野党側は規正法改正案が優先されるとして折り合っていない。

 自民の鈴木俊一、維新の中司宏両幹事長は9日、自民党本部で会談し、速やかに定数削減法案の審議に入るべきだとの認識で一致した。中司氏は会談後、審議入りに野党が反対することは「おかしい」と批判したうえで、「質疑の中で議論し合うのが筋だ」と記者団に語った。

 鈴木氏は会談に先立つ記者会見で「現段階では会期を延長するのではなく、会期の中で成立させる強い思いで臨みたい」と強調。中司氏は記者団に「会期延長してでも成立させたいというのは前から申し上げている」と述べた。一方、公明の西田実仁幹事長は会見で「我々の規制強化にご賛同いただければ(企業・団体献金は)結論が早く出る。それから定数削減法案をしっかり取り上げればいい」とけん制した。【池田直、森口沙織、園部仁史】

毎日新聞

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