一緒に「いただきます」 短大生らが子ども食堂開店 地域の支援受け
子どもに新たな居場所を作ろうと、三重短大(津市一身田中野)などの学生26人が津市久居幸町の施設「コミュニティハウスひびうた」に12日、子ども食堂「ねここね食堂」を開店した。学生たちは地元の社会福祉法人などから食材の調達や運営方法を学んで開業にこぎつけ、「営業を長く続け、地域と連携を重ねていきたい」と意気込んでいる。今後も月1回の開催を目指している。【原諒馬】
食卓いっぱいに広がった、ちらしずしやにゅうめん。午前11時に開店し、親子連れ客ら約40人が学生と作った。食堂は大人が300円、18歳以下は無料。最初は緊張していた子どももいたが、学生と一緒に料理をするうちに打ち解けた。参加した同市久居の小学1年の女子児童(7)は「皆で頑張って作ったから美味しい」とほおばった。食堂の代表を務める生活福祉・心理コース2年の石川空さん(24)は、その様子に「子どもが気軽に来れる場所としての一歩を踏み出せた」と喜んだ。
石川さんは子どもの福祉に興味があり、「学生は保護者より子どもと年齢が近いから、気軽に来て食事ができる場所を作れるのでは」と考えたことが開店のきっかけだ。
昨年5月、石川さんら2年生7人で「三重短子ども食堂サークル」を立ち上げたが、最初はノウハウが無く、どのように開店すればいいのか分からなかった。
そこで石川さんは昨年9月から、津市内で子ども食堂を開く飲食店や、社会福祉法人・みどり自由学園を訪ねた。手伝いをしながら食材の調達や運営方法を学んだ。みどり自由学園の中野智行施設長は「本気で開きたいとの思いを感じて、可能な限り力を貸したいと思った」と振り返る。12日のオープンには、学園が白米を寄付してくれた。
開店に先立ち2月19日には、食堂を試験営業し、ベビーカステラを作った。参加した子どもから「家では皆でご飯を作って食べる機会がなかったのでうれしかった。また参加したい」との声があり、学生でもやっていけると手応えを感じた。子どもが調理する楽しさを感じてくれたので、一緒にご飯を作ることも食堂の方針に盛り込もうと決めた。
子ども食堂を開店するという目標は達成できた。今後の課題は、資金の確保と地域との連携だ。運営メンバーのうち石川さんを含め12人は18日で短大を卒業。石川さんは卒業後、地元・京都で児童福祉施設の職員になる。今後は、在校生14人が担う。みどり自由学園の中野さんは「大切なのは継続性。学生が子ども食堂を開く例は多いが、いずれ卒業に伴い引退してしまう。後の代もしっかり引き継げるよう頑張ってほしい」と応援する。
石川さんは、食材の調達方法などをまとめた引き継ぎ書を用意し、後輩に「何かあれば気軽に連絡してほしい」と伝えた。1年の新代表・平嶋咲良さん(19)は「先輩の思いを引き継ぎ、この活動で(子どもと)地域をつなげるように頑張りたい」と決意した。
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