「ながら運転」の死亡・重傷事故 2024年は過去最多の136件

2025/02/27 10:10 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 自動車を運転中に携帯電話やスマートフォンを使う「ながら運転」による死亡・重傷事故が2024年は前年より14件多い136件だった。うち死亡事故は前年から7件増の32件。自転車が関連した死亡・重傷事故を含めて、統計のある07年以降で最多だった。警察庁が27日発表した。

 警察庁は増加傾向の背景について、スマホのアプリがより便利になっていることが一因にあると指摘。「注意散漫になり、非常に危険。死亡事故につながるので絶対にやめてほしい」と注意を呼びかけている。

 自動車のながら運転による死亡・重傷事故は4年連続で増加。125件は携帯やスマホの画面を見ており、11件は通話中だった。

 20~24年の5年間にあった死亡・重傷事故の計489件を警察庁が分析したところ、年代別では、20代が28・8%で最も多く、30代が23・7%で続き、19歳以下を含めて30代以下が6割近くを占めた。

 また、過失が最も大きい「第1当事者」が自動車だった場合の死亡事故の割合は、ながら運転がそれ以外のケースの約3・7倍に上り、危険性が高いことが浮き彫りになった。

 自転車のながら運転による死亡・重傷事故は、24年は前年より2件多い28件で、うち死亡事故は1件だった。携帯やスマホの画面を見ていたのが25件で、通話中は3件だった。

 24年までの5年間では、19歳以下が63件に上り、全体(114件)の半数を超えた。【山崎征克】

毎日新聞

社会

社会一覧>