気象衛星「ひまわり」からも煙を確認 岩手・大船渡の山林火災

2025/02/27 17:00 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 岩手県大船渡市で26日に発生した山林火災は、27日午後も延焼が続いた。気象衛星ひまわりによる衛星画像では、火災で上がった煙とみられるものが、岩手県南部の沿岸から東へ大きく延びている様子が確認された。同市は記録的な乾燥状態となっており、山林火災のリスクが高い状態が続いている。

 気象庁気象衛星センターによると、今回確認された煙のようなものは茶色がかっているため、他の雲と区別できる。27日午後2時現在の画像では、大船渡市付近から太平洋上に100キロ以上にわたって広がっていた。これまでも大規模な火災の際に煙が衛星画像に写ることはあったという。

 大船渡市の2月の降水量は27日現在、2・5ミリにとどまっている。気象庁天気相談所によると、これは1967年2月の4・4ミリを大きく下回り、同地点における2月の降水量の観測史上最低を更新する見通しだ。乾燥注意報の発表も続いている。ただ、火災を広げる要因となる強い風は収まりつつあるという。

 大船渡市以外でも東北地方から九州南部まで、太平洋側では広く乾燥注意報が発表されており、中でも関東地方や中部地方は降水量が少ない状態が継続している。山林や住宅の火災が起きやすいため、気象庁は注意を促している。【井出礼子】

毎日新聞

社会

社会一覧>