奈良知事vs香芝市長 歩道橋架け替え負担巡り泥仕合 市が提訴へ

2025/03/13 19:00 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 奈良県香芝市上中の国道168号の道路拡幅工事に伴う歩道橋架け替え工事の費用負担を巡って県と市の対立が深まっている。

 一部の負担を求める県に対し、市は7日、その必要はないと確認する訴訟を起こすと決定。三橋和史市長が「県の主張は暴論に近く、裁判になっても市が勝つだろう」と話せば、山下真知事は13日の定例記者会見で「県が100%勝つ。市側がなぜ裁判に持ち込むか理解しかねる」と反撃し、泥仕合の様相も呈している。

 県は2022年6月に市と結んだ基本協定書を根拠に、工事費総額約1億3200万円のうち約5144万円の負担を市に求めている。市はこれまで「先に工事をしてから事後的に委託契約を結ぶのは問題」「基本協定書は有効期間が過ぎている」などと主張。これに対し山下知事は13日、「費用は工事完了後にしか確定しない。工事後に委託契約を結ぶことは明白だった」と反論。「協定書の有効期間が過ぎたのは市が工事が終わっても委託契約を結ぼうとしなかったからだ」とも訴えた。

 一方、県が損害賠償を求めて市を提訴すると示唆していたことについては「(市の裁判が終われば)さすがに払うと思うので、県から提訴する必要はない」と話した。【川畑岳志】

毎日新聞

社会

社会一覧>