天皇、皇后両陛下、モンゴルへ出発 両陛下訪問は初、13日に帰国

2025/07/06 11:24 

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 天皇、皇后両陛下は6日、モンゴル公式訪問のため政府専用機で羽田空港から出発された。国賓としてフレルスフ大統領夫妻主催の晩さん会などの歓迎行事に臨む。国際親善を目的とする両陛下の外国訪問はインドネシア、英国に続き3回目。首都ウランバートルに滞在し、13日に帰国する。

 両陛下は午前11時ごろ、羽田空港で秋篠宮ご夫妻らに見送られ、政府専用機に搭乗した。首席随員は河野太郎元外相が務める。

 歴代天皇、皇后がモンゴルを訪問するのは初めて。宮内庁によると、2022年に大統領夫妻が来日した際など、モンゴル側からたびたび招待があった。モンゴルは近年、毎年のように大統領や首相ら政府要人が来日している親日国。

 両陛下は、8日に歓迎行事に出席した後、旧ソ連に抑留されてモンゴルで亡くなった日本人の慰霊碑を訪ね、戦争の犠牲者を追悼する。1945年8月の終戦後、旧ソ連に抑留された約1万4000人がモンゴルに移送され、約1700人が抑留死したとされる。

 11日は、モンゴルの国民的なスポーツの祭典「ナーダム」の開会式に臨む。12日は、ウランバートル中心部から約100キロ西の山岳高地、ホスタイ国立公園にも足を運ぶ。公園は野生馬のモウコノウマ(タヒ)の保護に取り組んでいる。

 この他、日本が支援する水道施設や学校、病院を視察。5年一貫で技術者教育をする日本独自の教育機関、高等専門学校(高専)をモデルに開設された「モンゴルコーセン技術カレッジ」も訪ねる。【山田奈緒】

 ◇天皇、皇后両陛下のモンゴルでの主な日程(現地時間)

※一部の日程は天皇陛下単独

6日午後 チンギス・ハン国際空港到着

7日午前 チンギス・ハン国立博物館を見学

  午後 水道施設や「ガチョールト水源」を見学

8日午前 歓迎式典

  午後 日本人死亡者慰霊碑に供花

  夜  大統領夫妻主催の晩さん会

9日午前 モンゴルコーセン技術カレッジを見学

  午後 ウランバートル市第149番学校を見学

     モンゴル日本病院を見学

10日午前 新モンゴル学園を見学

  午後 ガンダン寺を見学

11日午前 国民的なスポーツ祭典「ナーダム」開会式に出席

  午後 弓射競技を観戦

12日午前 競馬競技を観戦

  午後 ホスタイ国立公園を訪問

13日午前 チンギス・ハン国際空港出発

毎日新聞

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