ヒグマ駆除で町民は安堵 北海道・福島町長「水際で抑えたい」

2025/07/19 19:24 

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 北海道福島町で新聞配達中の男性を襲って死なせたのは、18日に町内で駆除されたヒグマだったことが分かった。DNA型鑑定で判明した。19日に記者会見した鳴海清春町長は「凶暴なクマが駆除されたことで、町民に安心という形の報告ができる」と安堵(あんど)の表情をみせた。

 このヒグマは、4年前に町内で農作業中の女性(当時77歳)を襲って死亡させていたことも分かった。鳴海町長は「一度人間を襲ったクマが4年間生き延びて、事故を起こしたことは、我々の経験値で測れなかった。今後も専門家の意見を聞き、水際でクマを抑えたい」と述べた。

 道が町全域に発出した「ヒグマ警報」は「注意報」に引き下げられたが、鳴海町長は「引き続きゴミ出しのルール徹底や町内のパトロールなど対策を続けたい」としている。

 男性が亡くなった現場近くを散歩していた女性(69)は「本当に駆除されたなら少しは安心。今までは早朝に散歩していたけど、最近は暑い昼間に散歩していた。ヒグマは他にもいるから、ゴミ出しのルールも守っていきたい」と話した。【三沢邦彦】

毎日新聞

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