万博にオオカミのベンチ 閉幕後は無料貸し出し、「レガシー」に

2025/07/20 07:45 

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 大阪・関西万博の大阪ヘルスケアパビリオンに、オオカミをデザインしたベンチがある。企業の部長や役員経験者ら女性17人でつくる一般社団法人「万博サクヤヒメ会議」(大阪市)が設置した。万博の閉幕後は、病院や学校などへリレーのバトンのように無償で貸し出す計画という。

 ベンチはパビリオン内を含め計10個置かれている。二つの頭に足が6本とユニークなものもあり、配色は青や黄などとカラフルだ。

 17人は大阪商工会議所が活躍する女性リーダーをたたえた「大阪サクヤヒメ表彰」の受賞者ら。心身の健康や幸福さを意味する「ウェルビーイング」な未来社会の実現を願い、学生向けの出前授業やシンポジウムの開催などに取り組んでいる。

 万博での発信とレガシー(遺産)になればと企画。知人の経営者らから寄付を集めるなどし、制作は動物のアート作品も手がけてきた現代美術家の鴻池朋子さん(東京)に依頼した。

 同会議の藤本加代子代表理事(75)は「ベンチを通じて、誰もが幸せだと感じられる社会が広がるきっかけになれば」と話している。7月23日に3回、パビリオン前のステージで鴻池さんらが制作の背景などを語るトークイベントがある。【新宮達】

毎日新聞

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