釜山国際映画祭 舞台挨拶で親近感アピール 認知度高める思いも

2025/09/18 22:07 

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 韓国の釜山国際映画祭は2日目の18日、日本作品上映の舞台挨拶が相次ぎ、日本の映画関係者が片言の韓国語で親近感を示す場面が目立った。近年は日韓共同製作の映画やドラマが急増しており、日本の映画関係者は韓国での認知度を高め、活動領域を広げたいという思いもありそうだ。

 「パンムンナ?」(釜山弁でご飯食べた?の挨拶)。11月に配信予定のネットフリックス新シリーズ「イクサガミ」の世界初上映後、主演の岡田准一さんは舞台挨拶の冒頭から親しみを込めたあいさつで会場の笑いをとった。

 岡田さんは本作では主演の他、プロデューサー、アクションプランナーの3役を務めた。上映されたのは6話連続ドラマのうちの1、2話。多言語の字幕付きで配信されるネットフリックスのドラマは、アジア市場で影響力のある韓国での話題づくりが重要だ。岡田さんは、日本時代劇の意味などについて熱く語った。

 18日夜には、10月に封切り予定の「盤上の向日葵」(熊澤尚人監督)が、メイン会場である「映画の殿堂」の野外劇場で世界初上映される。

 舞台挨拶には坂口健太郎さんと渡辺謙さんも登壇予定。2人は前日の開幕式後、「釜山の映画祭は他の国際的な映画祭とは熱気が違う」と口をそろえて意義を強調していた。

 19日には「8番出口」の二宮和也さんが、著名俳優とファンが交流するトークイベント「アクターズハウス」に日本人として初めて登壇する。釜山国際映画祭はファンと直接やりとりする距離の近さが特徴で、1時間にわたるトークをどう乗り切るか注目される。【堀山明子、客員編集委員・磯崎由美】

毎日新聞

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