主要企業の7割近く特例子会社設置 「障害ある社員だけ」には課題も
国内の主要企業に障害のある従業員への合理的配慮について毎日新聞がアンケートしたところ、回答した92社のうち7割近くの60社が障害者の雇用に特別の配慮をした「特例子会社」を設置していると回答した。
特例子会社については、障害者雇用の促進や安定を図る目的から、親会社が意思決定権を支配し障害者の割合が20%以上を占めるなどの条件を満たせば親会社の実雇用率に算定できる。
2024年の民間企業の障害者雇用率は2・41%で過去最高を更新した。企業に義務付けられた法定雇用率は現在2・5%で、26年7月には2・7%に引き上げられることから、特例子会社の存在は今後さらに重視されるとみられる。
毎日新聞は今秋、主要企業126社に障害者雇用などに関するアンケートを配布し、92社から回答を得た。回答内容をみると、特例子会社の業務内容は、オフィスの清掃や事務補助、喫茶業務やマッサージなど福利厚生業務、農業や観葉植物の栽培など多岐にわたった。
厚生労働省によると、特例子会社は障害の特性に配慮した業務や環境整備がしやすく、定着率や生産性の向上といったメリットがある。一方で、障害者支援団体や障害当事者からは、障害のある社員だけで固められ、障害のない社員と共に働く環境を得にくいという声も上がる。
障害者雇用のコンサルタント会社「ユニバーサルスタイル」(東京都)代表で、自身も視覚障害のある初瀬勇輔さん(44)は「特例子会社は親会社との関係も密で、配慮のある休暇制度なども設計できる。課題としては、売り上げ目標を定める企業が少なく社員のモチベーションの維持が難しい点だ」と指摘している。【加藤昌平】
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