駅の女性トイレ数は男性の6割 行列解消に向け国が指針作成へ
鉄道駅での女性便器の設置数は男性便器の6割にとどまる――。こうしたサンプル調査結果が今月、国土交通省の協議会で示された。バスターミナルや空港、映画館でも男性便器の方が女性便器より多かった。国交省は女性トイレの行列解消に向け、適正な男女比などに関する指針を作る。
調査は9月、国が業界団体などを通じて実施した。男性便器(大小の合計)の設置数を1とした時、女性便器は鉄道駅で0・63だった。バス(0・71)と旅客船(0・77)の各ターミナル、空港(0・66)や映画館(0・89)も少なかった。
比較した11施設のうち、女性便器の数が上回ったのは劇場・ホール(1・93)、商業施設(1・19)、高速道路のサービスエリア・パーキングエリア(1・07)、美術館・博物館(1・02)の四つだった。
国交省が8~9月に行ったアンケートによると、男女とも9割以上が、トイレの待ち時間は女性の方が長いという印象を持っていた。
トイレの際に感じる不満や不便さとして「行列に並ばなければならない」を選択した人の割合は、大型商業施設では男性の17・7%に対し女性は47・4%に上った。駅では男性の35・3%に対し女性は55・2%で、女性は2016年の調査から11・2ポイント増えていた。
女性の方が待ち時間が長い背景として、国交省は、女性の社会進出が進んだのに施設は男性の利用が多いことを前提に設計され、利用実態と合わなくなっているとみる。洋式便器や温水洗浄便座の普及で快適性が上がり、身だしなみを整えるといった利用も増えて占有時間が長くなった可能性もあるとしている。
公益社団法人「空気調和・衛生工学会」によると、オフィスにあるトイレの占有時間の目安は、男性の個室が5分、小便器が30秒、女性は1分半とされる。
国交省が今月開いた協議会には建築やデザイン、人間の行動分析を専門とする大学教授や研究者らが出席。トイレの設置数の実態や行列の特徴を踏まえ、適正な便器の数などに関する指針を今年度中に作る方針だ。
国交省の担当者は「アンケートで女性の待ち時間の問題が浮き彫りになった。こうした調査結果や有効な対策事例をもとに、待ち時間の平準化に向けた検討を進めたい」としている。【木村敦彦】
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