借金で手製銃作った山上被告 経済的に切迫、標的を教団幹部から変更

2025/12/02 16:57 

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 安倍晋三元首相銃撃事件で起訴された山上徹也被告(45)は2日、奈良地裁(田中伸一裁判長)で開かれた裁判員裁判の被告人質問で、事件直前には経済的に切迫していた状況だったとし、手製銃などの製造で借金を重ねていたと明らかにした。

 被告は事件直前の2022年6月に仕事を辞めていた。この頃、母親が入信していた世界平和統一家庭連合(旧統一教会)幹部の襲撃を計画。「仕事探しと統一教会の予定をサイトで見ていた」と明らかにした。

 被告は借金を重ねており、「(借り入れは)合計で200万円以上あったと思う」と語った。「銃や火薬の製造で借金が膨らんだか」と問われると、「はい」と答えた。

 旧統一教会との関わりがあると考えた安倍氏を標的に絞っていった被告。「経済的に行き詰まると思い、安倍氏に変更したのか」と問われ、「そういった要素もあったかと思う」と語った。

 一方、事件当時は参院選の選挙期間中だった。被告は銃撃直前に期日前投票していたことも明らかにした。【木谷郁佳】

毎日新聞

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