佐賀・有田町長がセクハラで辞意 出張先で深酔い「気分高揚して」

2025/12/02 20:26 

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 佐賀県有田町の松尾佳昭町長(52)は2日、町役場で記者会見を開き、出張先の宴席で深酔いし女性にセクハラをしたとして、辞職する意向を示した。「不徳の致すところで、責任の取り方として辞職を覚悟している」と陳謝した。辞職の時期は町議会と相談するという。

 会見に先立ち、町議会はこの日、セクハラを理由として問責決議を全会一致で可決。「町の最高責任者としての自覚に欠けた行動により、町政に対する信頼を大きく損なった」と指摘した。松尾氏は体調不良を理由に本会議を欠席していた。

 松尾氏は会見で、町内に進出を検討している名古屋市の企業を9月18日に訪問したと説明。企業側が設けた宴席の2次会で、接客した飲食店従業員の女性の体を触ったという。松尾氏は「酩酊(めいてい)して全く記憶がない」としつつ、「企業の好感触や、出張先での気分の高揚が酩酊につながったと思う」と言及。過度に飲酒してしまったことも含めて辞職を決断したという。

 宴席には計5人が参加し、町側の同席者はいなかった。松尾氏は2日後に企業側の代表が立腹していると聞き、後日、企業を訪問し謝罪。女性への謝罪は代表から断られたが、誘致については現在も調整が続いているという。

 松尾氏は2018年の町長選で初当選し、2期目。26年4月に任期満了を迎える。【成松秋穂】

毎日新聞

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