岩手で3人けが、12市町村に災害救助法適用 青森沖で地震

2025/12/09 13:01 

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 8日深夜に発生した青森県東方沖を震源とする地震で、岩手県内でも軽米町と一戸町で震度5強を観測した。県内で最大約7万1500人に避難指示が出た。102カ所に避難所が開設され、約2500人が避難所に一時身を寄せた。釜石市や陸前高田市など12市町村に災害救助法の適用が決まった。【山田英之】

 岩手県災害対策本部員会議によると、津波警報が発表され、久慈で70センチ、大船渡・釜石・宮古で20センチの津波が到達した。

 転倒などで県内の3人が負傷。野田村の70代女性が自宅で頭に、大槌町の90代女性が避難所で顔にけがをした。奥州市の40代女性は揺れに驚いて意識を失って搬送された。いずれも軽傷だった。県営住宅のエレベーターが停止したが、中に閉じ込められる被害はなかった。

 東北自動車道、国道45号、三陸沿岸道の通行止めは9日朝までに解除された。JRの在来線は東北、釜石、北上、八戸、花輪、山田の各線で運休があった。花巻空港発着便に欠航などの影響はなかった。

 盛岡市内で300軒が停電したが、9日未明に復旧した。久慈市の門前地区では水道管が損傷して漏水。軽米町の上野場地区は水道管の損傷で60戸が断水し、町の給水車で給水活動を実施した。一戸町役場で庁舎受水槽への配管が破損して漏水した。

 種市高校、釜石祥雲支援学校、宮古恵風支援学校は9日休校した。

 社会的・経済的な混乱を最小限に抑えるため、県は誤情報を拡散しないことや、食料品・生活必需品の必要以上の買いだめを控えるよう県民に呼び掛けた。

毎日新聞

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