福間香奈清麗、タイトル戦妊娠・出産規定見直し要望 将棋連盟に

2025/12/09 17:13 

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 将棋の女流棋士、福間香奈清麗(33)がタイトル戦の妊娠・出産に関する規定の変更を求める要望書と提案書を、9日付で日本将棋連盟に送った。10日に大阪市内で記者会見を開く。将棋連盟は4月、タイトル戦の番勝負日程が対局者の出産前後の一定期間と重なる場合、母体への影響を考慮して対局者を変更する規定を設けた。タイトル保持者の場合は自動的に失冠するため、八つの女流タイトルのうち6冠を持つ福間清麗が再考を求めた形だ。将棋連盟は難しいかじ取りを迫られる。

 福間清麗は2024年に第1子を妊娠した際、年内に予定されていたタイトル戦の日程変更を要望した。三つのタイトル戦は延期されたものの、挑戦者だった2棋戦は年内に実施され、妊娠に伴う体調不良で不戦敗が続いたまま決着した。

 その後、将棋連盟は新たな規定を設け、妊娠・出産に伴う番勝負の日程変更はせず、タイトル保持者、挑戦者いずれの場合も本戦準優勝者などと差し替えるとした。

 福間清麗が保持する6冠だけでも、タイトル戦がない月はほぼない過密日程となっている。

 将棋連盟の清水市代会長は7月の毎日新聞社のインタビューに、現在の規定について「タイトル戦日程は1年間びっしり入っており、1日ずらしても他の棋戦全体に影響が出てしまう。母体とお子さんのためにしっかり休んでもらう形で運用し、棋戦ごとに次の期の優遇措置はどのような形がいいか検討している。皆が幸せになる規定を作るのは難しく、最終的には連盟が憎まれ役になっても決めないといけない」と語っていた。【丸山進、新土居仁昌】

毎日新聞

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