群馬県富岡市の妙義山で８日に山林火災が発生し、９日午後２時時点で約３０ヘクタールを焼いた。火の勢いは弱まっているが、延焼は続いている。県は自衛隊に災害派遣を要請し、ヘリなどで消火活動を実施。けが人や家屋の被害は確認されていない。

　県などによると、８日午前８時５５分ごろ、登山客から「炎と煙が見える」と１１９番があった。出火したのは富岡市妙義町諸戸の妙義山の「堀切」と呼ばれる付近で、登山道は封鎖された。火の手は北に向かって広がっているが、民家からは離れているという。

　妙義山は群馬県の富岡市、安中市、下仁田町にまたがり、荒々しい岩肌で知られる。周辺は妙義荒船佐久高原国定公園に指定されている。【加藤栄】