バッハ・安倍会談 追加負担議論せず「財政、最優先ではない」 東京オリンピック延期

2020/03/25 11:14 

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 新型コロナウイルスの感染拡大による東京オリンピック・パラリンピックの1年程度の延期決定後、国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ会長は24日、メディアとの電話記者会見のやりとりをホームページ上で公表した。史上初の延期を決断した理由を「(開催国である)日本を除く世界中で感染が大きな波のように広がっている。とりわけここ数日だ」と述べ、「パンデミック(世界的な大流行)が加速している」とした23日の世界保健機関(WHO)の見解を決め手に挙げた。

 安倍晋三首相との電話協議で、延期に伴う追加費用の経費負担について議論しなかったことも明らかにした。「人類の生命を守ることが大切。財政などは最優先事項ではない」としたが、見切り発車の決断だったことをうかがわせた。バッハ会長は「安倍首相は問題解決と大会成功に向けて、日本政府の全面的な支持と責任を表明した」とも強調。今後は水面下で経費負担を巡る駆け引きが激しくなりそうだ。

 2021年夏までとした開催日程について、安倍首相とは協議しておらず、4月中旬に次回会合を予定する大会組織委員会とIOC調整委員会が検討するとした。既に調整委は国際競技団体と連携し、作業を始めているという。

 開催日程について、組織委の森喜朗会長は「(時期は)早くなるかもしれないが、要は会場準備次第。結果として真夏を避けられたらこんなハッピーなことはない」と話している。24日付の英タイムズ紙(電子版)は「複数のIOC委員が桜の時期の大会を提案」として来春開催の可能性に触れた。

 国際パラリンピック委員会(IPC)のアンドルー・パーソンズ会長は24日、開催延期について「断然正しい。今最も重要なのはスポーツではなく、生命を守ることだ」と評価した。【田原和宏】

毎日新聞

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