イニエスタ「まだまだピッチで戦いたい」J1神戸退団、現役続行希望

2023/05/25 16:21 

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 サッカーのJ1ヴィッセル神戸は25日、元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ選手(39)が7月1日の北海道コンサドーレ札幌戦(ノエビアスタジアム神戸)を最後に退団すると発表した。神戸市内のホテルで記者会見したイニエスタ選手は「まだまだピッチで戦い続けたい」と現役続行を希望し、今後は移籍を目指す。

 退団理由について、首位と好調のチームで今季リーグ戦で途中出場の3試合にとどまっていることを挙げ、「ここ(神戸)で引退する姿を想像してきたが、希望通りいかないもの。この数カ月間、試合でプレーする準備はできていたが、監督の優先順位は違うものと感じた。リスペクトを持って受け入れ、ここを去ることがベストだと決めた」と述べた。

 仲間やサポーターへ感謝の思いを語る場面では言葉に詰まり、涙ぐむ場面もあった。「これは永遠の別れではない。今後は違った形、角度から神戸をサポートしたい」と語った。

 移籍先については「まだ分からない。選手としてプレーしながら引退したい気持ちが強い。そういった形で引退できる場所を見つけたい」と話した。

 スペイン1部の強豪バルセロナで主力だったイニエスタ選手は2018年5月、神戸に加入した。10年ワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で母国を初制覇に導くなどした卓越した技術でチームをけん引。20年元日に決勝があった第99回天皇杯全日本選手権で優勝し、主将としてクラブに初タイトルをもたらした。21年のJ1ではクラブ史上最高のリーグ戦3位へと導いた。

 しかし、けがの影響のほか、クラブが目指す戦術の転換などもあって今季は出場機会が激減。契約期間は今季終了までだったが、出場機会を増やしたい本人の意向をクラブ側は尊重し、シーズン途中での退団に至った。【村上正】

毎日新聞

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