滋賀県初のJリーグチーム誕生なるか レイラック、初昇格へ王手
滋賀県初のJリーグチーム誕生に向け、JFLのレイラック滋賀が7日、彦根市松原町の平和堂HATOスタジアムで、J3アスルクラロ沼津(静岡)との入れ替え戦第1戦に臨み、一進一退の攻防の末3―2で勝利した。14日午後2時から愛鷹広域公園多目的競技場(静岡県沼津市)である第2戦に勝つか引き分ければ、レイラック滋賀のJ3昇格が決まる。
スタジアムにはチーム記録を大幅に更新する9006人の大観衆が集まり、試合前から双方のサポーターが太鼓や応援歌で決戦ムードを盛り上げた。
試合はまず、レイラック滋賀がペースをつかむ。前半3分、MF小泉隆斗(31)の右コーナーキックを相手キーパーがはじいたこぼれ球を、DF西山大雅(26)が右足で蹴り込み先制ゴール。西山は「先制点でチームに元気が出た。気持ちいいシュートだった」と笑顔。13分に同点とされるが、23分に再び小泉の右コーナーキックを、今度はMFロメロ・フランク(38)が頭で合わせて勝ち越し。レギュラーシーズンを含め、この試合が今年初スタメンだったが「いい準備ができていたし、絶対にゴールを決める気持ちだった。練習通り」と喜んだ。
◇FW三宅の決勝弾
後半は相手に押し込まれる場面が続き、29分に同点とされるが、誰も落ち込む選手はいない。西山は「ピッチでもベンチでもポジティブな声がけしかなかった」と振り返る。その強い気持ちが相手の勢いを押し返し、36分に途中出場のFW三宅海斗(28)が、キーパーのこぼれ球に反応して左足を振り抜き勝ち越しゴール。雄たけびをあげながらガッツポーズした三宅は「狙ってました。9000人の観客に見られるのは最高。次も子供が憧れるプレーを見せたい」と意気込んだ。
試合後、角田誠監督(42)は「早い時間に先制点が取れて心理的に優位になれた。準備してきたセットプレーで想定以上に点が取れたが、2失点は修正が必要」と総括。「次の試合で我々の人生、滋賀のサッカー史が変わる。全員一体になってJをつかみ取る」と力を込めた。【礒野健一】
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