築110年の古民家を独学で格安リノベ ものづくりの夫とビジュアル重視の妻の絶妙コンビネーシ…

2024/11/07 19:00 

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11月9日放送『住人十色』より(C)MBS

 MBSテレビ『住人十色 ~家の数だけある、家族のカタチ~』(毎週土曜 後5:00 ※関西ローカル)の9日放送回は「秋の移住スペシャル」と題して、兵庫県丹波市に移住した夫妻が古民家をDIYした住居が紹介される。

【番組カット】食器や調理器具が埋め尽くすように並んだキッチン

 住人(アルジ)は、夫妻2人と1匹の柴犬。2年前、奈良市から自然豊かな丹波市に移り住んだ。一家が暮らすのは、大正時代に建てられた築110年の古民家。空き家バンクで出合い290万円で購入したが、そのままでは住めない状態だったため、自らの手でリノベーションした。

 昔ながらの玄関土間は、床一面のレトロなタイルが印象的。タイルは元から敷かれていたそうで、妻は内覧に来たときに玄関タイルのかわいさにひとめぼれ。“ビジュアル重視”で購入を決めたと明かす。

 以前は介護福祉の仕事をしていた住人(アルジ)夫妻。しかし、コロナ禍で介護士の人手が足りなくなったことから、夫は激務の毎日になり、妻も倒れてしまったことから生活を変えようと退職を決意。心機一転、穏やかな田舎に移住した。古民家は安く購入できたが、改修を業者に依頼すると1000万円もかかることが判明し、節約のため、昔からものづくりが好きだった夫が転職活動の傍ら、DIYすることに。ビジュアル重視の妻が内装のイメージやデザインを担当。それぞれの強みを活かして、格安でリノベーションしたのだった。

 土間を進むと、明るく開放的な9帖のキッチンがある。かつては暗くて閉鎖的な造りだったため、天井板や壁を取り払った。

 空間を埋め尽くすように食器や調理器具が並ぶキッチン。古民家は湿度が高いため、カビ対策としてしまい込まず、見せる収納にしている。キッチンツールは出しっぱなしでも様になるよう、妻がビジュアル重視で厳選したもの。中でもお気に入りなのが、持ち手の付いたまな板。同じようなデザインのものは高価なため、妻の要望で夫が作ってみたところ、思いのほか素敵な仕上がりになったため今では、さまざまな雑貨を妻が夫にオーダーしているそう。

 天井高3メートルの広々としたダイニングスペースは、床下を基礎から解体し、一面フローリングに張り替えた。ノウハウや経験はなかったが、本やYouTubeなどを活用し、独学で方法を習得したという。

リノベで新設したという風呂場は外にあるという。そこで、訪問者の令和喜多みな実の河野良祐が納屋にかかったカーテンを開けてみると、衝撃の光景が。なぜか浴槽がむき出しで置かれているのだ。風呂場だけがこんな状態になっている理由とは。

 仕事を辞め、ゼロから始まった移住生活。その不安を解消し、2人の人生を大きく変えたものが、家の一角に並ぶキッチンペーパーホルダーだと言う。ろうそくのようにも見えるデザインで、使わないときでもおしゃれに見える。妻が考え、夫が作ったそんなペーパーホルダーを何気なくSNSにアップしたところ、問い合わせが殺到。ネットで販売すると、用意した70個が即完売したという。これに手ごたえを感じ、夫は木工作家を本業にすることを決意。今では夫が製造、妻が運営を行うネットショップは、百貨店やセレクトショップに出店するなど大人気に。この秋には、自宅にギャラリーをオープンする予定だ。

 夫は、「家族との時間や自分で考えてやる時間っていうのが増えた。会話の時間も増えたし、すごく今、充実して幸せですね」。妻も「こっちに来てから夫のポジティブな部分がよりわかったというか、何でも楽しもうとしてくれる人なんだなっていうのがすごくわかりました」とその恩恵を語る。
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