「専制ではなく民主主義を」トランプ政権に反発 全米各地でデモ

2025/04/06 20:11 

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 ニューヨークやロサンゼルス、ワシントンなど全米各地で5日、トランプ大統領の政権運営に対する抗議デモがあった。AP通信によると、デモは全米50州の1200カ所以上で計画され、1月の政権発足以降、最大規模となった。デモの主な主催団体には約60万人が参加登録したという。

 参加者は「手を出すな!(Hands Off!)」などと書かれたプラカードを掲げ、トランプ氏や「政府効率化省」を事実上率いる実業家イーロン・マスク氏らを非難。社会保障や低所得者向け医療保険関連の予算を守ることなどがデモの主要な狙いだが、政権が強引に進める連邦政府の縮小をはじめ、性的少数者(LGBTQなど)を標的にした政策などに対しても抗議の声を上げた。

 米紙ウォール・ストリート・ジャーナルによると首都ワシントン中心部のナショナルモールには「専制ではなく民主主義を」などのプラカードを掲げ、数万人規模の参加者が集まった。SNS(交流サイト)上にはシカゴやニューヨーク、ボストンなど各地で行われた大規模デモの写真が上げられている。

 トランプ氏は日本を含む全ての貿易相手国・地域に対する関税引き上げを発表しており、米国内の物価が上昇すれば、こうしたデモがさらに活発化する可能性もある。ただ、米紙ニューヨーク・タイムズは5日、この日のトランプ氏はフロリダでゴルフをしており、各地のデモは気にしていない様子だと伝えている。【畠山哲郎】

毎日新聞

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