郡山「ビッグアイ」で20年以上続いた横領 「監査甘く…」3755万円

2026/06/07 09:57 

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 福島県のJR郡山駅前にある高層複合ビル「ビッグアイ」の管理組合で会計業務を担当していた男性事務局長(60)がビルの維持・修繕費など計約3755万円を横領していたことが、組合の内部調査で判明した。不正は20年以上に及ぶといい、5日に記者会見した佐藤律子理事長は「内部監査体制の機能不全」を認めて陳謝した。

 発表によると、男性は2004年ごろから今年5月末までの間、組合員から集めたビルの維持・修繕費などの預金口座から、5万~20万円を250回以上にわたって引き出し、生活費や遊興費などに充てていた。男性は「最初は魔が差した。監査が甘いので、ばれないと思い味を占めた」と話しているという。

 男性は、郡山市が筆頭株主で、ビルの管理業務を受託している第三セクター「郡山駅西口再開発」から組合に出向し、決済権を独占できる立場にあった。横領がなければ発生していた利息分を架空計上して帳尻を合わせるなどの隠蔽(いんぺい)工作を繰り返していたという。

 一方、組合の会計監査を担う監事も通帳原本を確認しないまま、男性が作成した決算書類に疑いを持たず監査報告書に署名・押印。税理士など外部の専門家がチェックする仕組みもなかった。

 たまたま男性の部下が5月、通帳の開示を求めたことから、不正が発覚した。地上24階建てのビッグアイは郡山市のランドマーク的存在で、飲食店のほか市の出張所や県の関連施設も入居する。理事会は4日に横領の事実を市側に報告し、第三セクターは5日、男性を懲戒解雇処分にした。刑事告訴も検討しているという。

 記者会見した佐藤理事長は「内部統制の機能不全、あしき慣習が不正を招いた」と陳謝した。同席した組合の代理人弁護士は「なぜ不正が20年も続いてきたのか、もっと早く気付かなかったのか不思議に思う」と話した。【根本太一】

毎日新聞

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