療養中の外国人の生活保護、支給認めず 最高裁 判事1人は反対

2026/09/11 17:11 

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 外国人であることを理由に生活保護申請を却下したのは違法だとして、慢性腎不全で療養中のガーナ国籍の男性(36)が千葉市に生活保護の適用を求めた訴訟で、最高裁第2小法廷は9日付で男性側の上告を棄却する決定を出した。保護対象を国民と定めた生活保護法の規定を「合憲」と判断し、男性側を敗訴とした1、2審判決が確定した。

 裁判官4人のうち3人が賛成した。決定は「上告理由に当たらない」とだけ述べ、憲法判断には踏み込まなかった。検察官出身の三浦守裁判長は「生活保護法が療養中の外国人を支給対象から除外している部分は違憲で無効」とする反対意見を述べた。

 国民の生存権を保障した憲法25条に基づき生活保護法は対象を国民と明記。最高裁は2014年に「外国人は生活保護法に基づく受給権を有しない」との判断を示している。

 一方で、事実上の保護を行う行政措置として、適法に日本に滞在する永住者や定住者、その配偶者、在日韓国人などの特別永住者、難民については人道上の観点から支給されている。24年度の月平均では、外国人が世帯主の受給は4万7332世帯だった。

 男性は19年に重度の腎不全を患い在留資格が療養目的の「特定活動」になった。就労が認められないため生活保護を申請したが、市は「国民に当たらない」と却下した。1審・千葉地裁判決(24年1月)は「外国人を保護対象に含めるかどうかは立法府の裁量の範囲内」として、生活保護法を合憲と判断。男性の在留資格は行政措置の対象外だとして訴えを退けた。2審・東京高裁判決(24年8月)もこれを支持した。

 三浦裁判長は反対意見で、「就労できない療養外国人が日本で最低限度の生活を維持できない場合、生存に対する危険を免れることは困難だ」と指摘。療養目的の外国人は生活保護の対象に含まれるとし、2審判決を破棄して審理を差し戻すべきだとした。【安元久美子】

毎日新聞

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